2019、10、27      降誕前第9主日礼拝     牧師 川﨑善三

「エルサレムのために泣く」        ルカ19:28~44

 イエスさまと出会って、ふたりの人が救われました。ひとりは目の不自由なバルテマイ

という人で、もうひとりは取税人のかしらザアカイという人でした。人が神さまのもとに

立ち帰り、信仰の道を歩み始めるということはイエスさまの大きな喜びでした。スカルの

町の女が救われたとき、イエスさまは言われました「わたしには、あなたがたの知らない

食物がある。わたしの食物というのは、わたしをつかわされたかたのみこころを行い、そ

のみわざをなし遂げることである」(ヨハネ4:31,34)イエスさまにとって、人が救

われるという事は、喜びで満たされる出来事でした。そうした中で、受難週の最初の日、

日曜日を迎えられたのです。「イエスはこれらのことを言ったのち、先頭に立ち、エルサレ

ムへ上って行かれた」(ルカ19:28)イエスさまが先頭に立って行かれるのは、めずら

しい事でした。イエスさまは、これからエルサレムで起ころうとする出来事を知っておら

れました。「わたしは祭司長、律法学者たちの手に渡されるであろう。彼らはわたしに死刑

を宣告し、わたしをあざけり、むち打ち、十字架につけるために、異邦人に引き渡すであ

ろう」イエスさまは、エルサレムで十字架につけられて死ぬということを知っておられま

した。しかし、その事のためにエルサレムへ行く事を躊躇されることはありませんでした。

弟子たちの先頭に立って、毅然とした態度でエルサレムに向かって歩を進められたのです。

イエスさまは、聖書に書いてあるキリストに関する預言をことごとく成就されました。「見

よ、あなたの王はあなたの所に来る。彼は義なる者であって勝利を得、柔和であって、ろ

ばに乗る」キリスト(救い主)がエルサレムにお越しになるとき、ろばの子に乗ってエルサレ

ムに入られる、イエスさまはその預言どおりのことを行われました。人々は、口々にイエ

スさまがなさった力あるわざについて、声高らかに神をさんびして言いました「主の御名

によってきたる王に、祝福あれ。天には平和、いと高きところには祝福あれ」ところが、

パリサイ人たちがイエスさまに言いました「先生、あなたの弟子たちをおしかりください」

パリサイ人たちにとっては、はしゃぎすぎのように思えたのです。イエスさまは言われま

した「もし、この人たちが黙れば、石が叫ぶであろう」イエスさまは、このとき弟子たち

の喜ぶ声を聞いて、有頂天になっておられたわけではありません。都の近くに来て、エル

サレムの町が見えたとき、大声をあげて泣いて言われました「もし、おまえも、この日に、

平和をもたらす道を知ってさえいたらーーーしかし、それは今おまえの目に隠されている」

イエスさまは、人々に神との和解と平和の道を示すために来られました。それだのに、人々

はイエスさまを救い主として信じ、受け入れようとはしませんでした。イエスさまの目に

はエルサレムが滅ぼされる光景が見えていました。神の招きの言葉を拒んで滅びることの

ないように、今日、救いの言葉を信じてイエスさまのもとに立ち帰りましょう。