2019、12、1       待降節第1主日礼拝        牧師 川﨑善三

「大いなる光を見た」                     ヨハネ7:1~13

 イエスさまが、どれぐらいの期間伝道なさったかを知るには福音書に出てくるユダヤ人

の祭によって知ることができます。イエスさまの伝道された期間は三年もしくは三年半で

あったと言われています。それは、過越の祭が福音書に三回記されているからです。ヨハ

ネ福音書では、そのうち一回の過越の祭が出てきます。「時に、ユダヤ人の祭である過越が

間近になっていた」(ヨハネ6:4)イエスさまは、この時ガリラヤ地方を巡回して神の国

の福音を宣べ伝えておられました。「イエスは山に登って弟子たちと一緒にそこで座につか

れた」(ヨハネ6:3)大勢の群衆がついてきて、お話を聞こうと集まってきました。イエ

スさまのお話にみんなが夢中になって聞きました。やがて時間が過ぎ、夕方になったので

弟子たちは群衆を解散させて下さいと言いました。ところが、イエスさまは熱心に話を聞

いている群衆のことを心配して食べ物を準備するようにピリポに言いました。この時、行

われた奇跡がパンの奇跡と呼ばれるものでした。この奇跡を見た人々はイエスさまの所に

殺到して集ってきました。しかし、イエスさまが「わたしの肉を食べ、わたしの血を飲ま

なければあなたがたのうちに命はない」と言われた言葉に、多くの人がつまずいてイエス

さまのもとを去って行きました。あとに、十二弟子が残るだけになってしまいました。

そのような状況の中で、イエスさまのガリラヤでの巡回伝道は続けられました。「時に、ユ

ダヤ人の祭である仮庵の祭が近づいていた」(ヨハネ7:2)過ぎ越の祭は、ユダヤ人の暦

で四月になります。そして、仮庵の祭は十月のことです。イエスさまのガリラヤ伝道は六

カ月も続いていたと言うことです。イエスさまは、ユダヤを巡回しようとはされませんで

した。それはユダヤ人たちがイエスさまを殺そうと待ちかまえていたからです。イエスさ

まがユダヤ人の反対に勝つ力がなかったわけではありません。また、十字架の死によって

世の罪をあがなうと言う事も知っておられました。しかし、まだその時ではないと言うこ

ともわかっておられたのです。「わたしの時はまだ来ていない」と言われました。「わたし

の時」とは、神がイエスさまにこのように行いなさいと示される「神の時」のことです。「天

が下のすべての事には季節があり、すべてのわざには時がある」(伝道3:1)

イエスさまがガリラヤ地方を巡回して伝道されたことは、神の御計画であり預言でもあり

ました。「ヨルダンの向こうの地、異邦人のガリラヤに光栄を与えられる。暗やみの中に歩

んでいた民は大いなる光を見た。暗黒の地に住んでいた人々の上に光が照った」(イザヤ9:

1,2)ガリラヤ地方の人々は、ユダヤ人からは差別され、蔑まれていた地方でした。神

さまは、そのような人々に神の国の福音を宣べ伝えることを、イエスさまにおゆだねにな

ったのです。 ガリラヤ地方の人々はイエスさまの言葉とそのしるしを見て大きな励まし

と慰めを頂きました。暗黒の中に光を見出したのです。