2020、3、22       受難節第4主日礼拝        牧師 川﨑善三

「ナルドの香油」                     ヨハネ12:1~11

イエスさまが十字架にかかり、贖いのみわざを行われる6日前のことです。ベタニヤ村

のシモンの家で、ふるまいの席が設けられました。マルタは給仕をしていました。また、

イエスさまが死人の中からよみがえらせたラザロも招かれていました。ラザロが死人の

中からよみがえったのは、数日前のことでした。そのいきさつは、次のようでした。

イエスさまのところに、マルタからの使いの者がやってきて言いました「主よ、ただ今、

あなたが愛しておられる者が病気をしています」マルタは、兄弟ラザロが病気をして徐々

に弱ってきていると伝えたのです。そのように言ったら、イエスさまはすぐに来て下さ

るに違いないと思ったからです。イエスさまは使いの者に言いました「この病気は死ぬ

ほどのものではない。それは神の栄光のため、また、神の子がそれによって栄光を受け

 

るためのものである」そう言って、なお、その所にふつか滞在しておられました。それ

から弟子たちに「もう一度、ユダヤに行こう」と言われて、ベタニヤ村に行かれました。

イエスさまがベタニヤ村に着かれると、ラザロはすでに死んで4日間も墓の中に置かれ

ていました。大ぜいのユダヤ人が、深い悲しみと嘆きのうちにあるマルタとマリヤを慰

めようと、その家に集まっていました。イエスさまが来られたと聞いたマルタは、出迎

えに出ていきました。マルタは言いました「主よ、もしあなたがここにいて下さったな

ら、わたしの兄弟は死ななかったでしょう」イエスさまは、これまで、どれだけ多くの

人の病を癒し、助けて下さったかを知っているマルタの言葉ですが、そのとおりです。

そして、マルタはこう言いました「しかし、あなたがどんなことをお願いになっても、

神はかなえて下さることを、わたしは今でも存じています」マルタは、イエスさまがこ

れまで、どのようなことを行われたかを知っていました。知識ではわかっていましたが、

ラザロをよみがえらせてくださるという信仰を持って、そう言ったのではありません。

知識は人を誇らせますが、信仰は人をへりくだらせます。しかし、イエスさまは「今、

ラザロはよみがえる」と言われたのです。そして、死んで4日もたっているラザロは生

き返り、ベタニヤ村のシモンの家での夕食に招かれ、イエスさまと共に食事をしていま

した。そこに、マリヤがナルドの香油を持ってきて、イエスさまの頭に注ぎ、その足に

も香油を塗り、それを自分の髪の毛でふきした。女性が、人前で髪をとくことは、その

人の恥辱としてさげすまれることでしたが、マルタはそんなことは一向に構いませんで

した。ナルドの香油といえばインド産の高価なもので、その当時の宝物でした。しかし、

兄弟ラザロを生き返らせて下さったイエスさまに捧げる捧げものとしては、それは少な

すぎるものでした。マリヤにとって、全身全霊をもってイエスさまに感謝したいという

思いをこめての捧げものでした。イエスさまは、こう言われました「全世界のどこでで

も、この福音が宣べ伝えられる所では、この女のした事も記念として語られるであろう」

私たちも、イエスさまに何を捧げるべきかをよく考えて、捧げるべきものを捧げましう。