2020、10、25      降誕前第9主日礼拝        牧師 川﨑善三 

「十二使徒」                        マタイ10:16~33

 まず最初に、「使徒」と呼ばれる弟子たちとは、どういう人たちであったかということを

考えてみましょう。イエスさまの弟子になった人々は、この十二人だけではありません。

五百人以上の人々が、よみがえられたイエスさまに出会ったと言われていますので、たく

さんの人々が弟子となっていました。そうした中で、イエスさまから直接選ばれた十二人

を、使徒と呼ぶようになりました。この人々は、バプテスマのヨハネの時から始まって、

イエスさまが天に帰られたときまで、イエスさまの復活の証人となる人が、使徒としての

条件でした。すなわち、この人々はイエスさまと三年間、行動を共にし、直接、薫陶を受

け、よみがえられたイエスさまにお会いした人であると言うことです。キリストの復活の

証人となる、この事が一番大事なことでした。

「そこで、イエスは十二弟子を呼び寄せて、汚れた霊を追い出し、あらゆる病気、あらゆ

るわずらいをいやす権威をお授けになった。十二使徒の名は、次のとおりである」(マタイ

10;1、2)アンデレとヨハネは、バプテスマのヨハネの弟子でした。しかし、バプテスマ

のヨハネが、イエスさまを指さして「見よ、神の小羊」と言ったのを聞いて、ふたりはイ

エスさまの弟子になりました。そして、アンデレは兄弟シモンに「わたしたちはメシヤに、

いま出会った」と言いました。シモンもイエスさまの弟子になりました。ヨハネの兄弟ヤ

コブもイエスさまの弟子になったのです。選ばれた人々は、イスラエルの町々、村々を巡

り歩き、神の国の福音を宣べ伝えました。

 イエスさまは彼らに言われました「わたしがあなたがたをつかわすのは、羊をおおかみ

のなかに送るようなものである。だから、へびのように賢く、はとのように素直であれ」

弟子たちが、福音を宣べ伝えていくということは、大変な困難が伴うと言うことです。弟

子たちは羊のような弱い存在です。ところが、彼らの相手となる人々は、おおかみのよう

な獰猛さと力のある人々でした。そのような人々に、弟子たちは神の教えを語り伝えねば

なりませんでした。力のない者が、力のある者に立ち向かっていくところの困難があると

言われたのです。しかし、へびのように賢く、はとのように素直であるならば、あなたが

たは勝利することができると、イエスさまは言われたのです。サタンのたくらみに翻弄さ

れることのない賢さを身につけ、はとのような素直さ、聖霊のお示しにお従いする従順さ

があるなら、決して負けることはないとイエスさまは言われたのです。

 イエスさまが弟子たちをつかわすにあたって、彼らに教えられたのは「恐れるな」とい

うひとことにつきます。神さまを恐れなさい。神さま以外のものを恐れることはありませ

ん。パウロは言いました「だれが、キリストの愛からわたしたちを離れさせるのか。患難

か、苦悩か、迫害か、飢えか、裸か、危難か、剣か」(ローマ8:35)キリストの愛から離れ

ることなく、イエスさまのお言葉を信じる信仰をもって、この世の旅路を力強く歩んでい

きましょう。「見よ、わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいるのである」(マ

タイ28:20)