2021、1、24       降誕節第5主日礼拝       牧師 川﨑善三

 「光がのぼった」                      マタイ4:12~22

 イエスさまがユダヤ全土に福音を宣べ伝えられたのは、どれくらいの期間であったので

しょうか。正確なことはわかっていませんが三年半という期間であったと言われています。

さて、イエスさまはバプテスマを受けたあと荒野でサタンの試みに会われたのち、ガリ

ラヤに退かれました。それまでバプテスマのヨハネは自由に活動していたのですが、領

主ヘロデの怒りにふれ、捕えられてしまいました。そのことを聞いて、イエスさまはガ

リラヤに退かれたのです。この間、11カ月と言われています。このあいだに、どんな

事があったのでしょうか。ガリラヤのカナで結婚式がありました。それから、エルサレ

ムに上り、神の宮をきよめられました。ユダヤ人の指導者ニコデモが訪ねてきました。

それから、ヨハネが捕えられたと聞いて、ガリラヤに退かれたのです。ヨルダン川での

バプテスマから11カ月のあいだにこのようなことがあったのです。聖書が立体的にわ

かってくると言うことは嬉しいことです。 

「イエスはガリラヤの全地を巡り歩いて、諸会堂で教え、御国の福音を宣べ伝え、民のあ

らゆる病気、あらゆるわずらいをおいやしになった」(マタイ4:23)イエスさまの福音宣

教には、しるしが伴いました。あらゆる病気、あらゆるわずらいが癒されました。その

評判はユダヤ、エルサレムにまでおよび、おびただしい群衆が、イエスさまの所に集ま

って来ました。マタイ福音書は、このことは預言が成就するためであったと言います。「こ

れは預言者イザヤによって言われた言が、成就するためである。『ゼブルンの地、ナフタ

リの地、海に沿う地方、ヨルダンの向こうの地、異邦人のガリラヤ、暗黒の中に住んで

いる民は大いなる光を見、死の地、死の陰に住んでいる人々に、光がのぼった』」(マタイ

4:14~16)ガリラヤ湖周辺の町々村々、ヨルダン川の東、そしてイスラエルの北西部

ツロとシドン地方、首都エルサレムから遠く離れた地方に、喜びの知らせがもたらされ

たのです。

神さまは希望のない所に希望の火をともして下さいました。ローマの支配下にあって虐

げられていた人々にとって、イエスさまの教えと癒しは大きな慰めであり、励ましであ

りました。神さまは、今も、わたしたちを慰め、励まして下さいます。イエスさまは、

わたしたちに希望を与えて下さいます。「『やみの中から光がいでよ』と仰せになった神

は、キリストの顔に輝く神の栄光の知識を明らかにするために、わたしたちの心を照ら

して下さったのである」「わたしたちは、四方から患難を受けても窮しない。途方にくれ

ても行き詰まらない」(Ⅱコリント4:6、8)

神さまは、わたしたちの心の中に光を与えて下さいました。この光はイエス・キリストで

す。キリストの御顔は光輝いています。このイエスさまを内に宿す者は、やみの中を歩く

ことがありません。いつも、光から光へと歩んでいくことができます。困ったことが一度

に押し寄せてきても、イエスさまの御顔を仰ぎ見ることにできる人は、のぞみがあります。

「四方から患難を受けても窮しない」のです。光のうちを、前に進んでまいりましょう。