2021、1、31       降誕節第6主日礼拝       牧師 川﨑善三 

「思いわずらうな」                    マタイ6:25~34

 イエスさまは、ガリラヤ湖の周辺の町々を巡回し、神の国の福音を宣べ伝えられました。

その折、あらゆる病気、あらゆるわずらいを癒して下さいました。人々は病気の者、悪霊

に取りつかれている者を連れて、イエスさまの所にやってきました。イエスさまはこの群

衆をご覧になって山に登られました。そして、弟子たちと群衆に向かって、いろいろとお

話になりました。マタイ福音書5章から7章までが、そのお話であります。山上の垂訓と

呼ばれる個所であります。「それだから、あなたがたに言っておく。何を食べようか、何を

飲もうかと、自分の命のことで思いわずらい、何を着ようかと自分のからだのことで思い

わずらうな」(マタイ6:24)わたしたちの毎日は、思いわずらいの連続であるかも知れませ

ん。今でこそ、衣食住に関して困ることがなくなってきていますが、わたしたちは絶えず、

今日のことを考え、明日のことを考えて、老後のことを考えて生きています。しかし、イ

エスさまは、そのような生き方が本来の生き方なのですかと問われたのです。

イエスさまは、人々に思いわずらって生きてはならないと言われたのです。食べること、

飲むことが大事なのではありません。命のほうが大事です。着ることが大事なことではあ

りません。からだの方が大事です。その時、イエスさまの頭の上を、鳥が飛びかったので

しょうか。イエスさまは、目を上げ「空の鳥を見なさい」と言われました。人々は思わず、

目を空に向けました。空の鳥は種をまきません。実がなると収穫することもしません。ま

たその実を倉に取り入れることもしません。それだのに、天の父は彼らを養って下さるで

はありませんか。また、イエスさまは野に咲く花を指さして言われました「なぜ、着物の

ことで思い煩うのか。野の花が美しく咲いているのは、自分で美しく咲こうと思って美し

く咲いているのではありません。神さまが美しく咲かせてくださっているのです」

 食べること、飲むこと、着ること、すべてにおいて、あなたがたは神さまから頂戴して

いるのではありませんか。あなたがたが悩んで、思いわずらって得たものではありません。

だから、思いわずらうのをやめなさい。神さまはあなたに必要なものは与えて下さるとい

う事を「信じなさい」と言われたのです。

 イエスさまのこのお言葉を聞いて、わたしたちは「思いわずらい」から解放されたいと

思います。わたしたちが本当に求めなければならないものが、何であるかを知らなければ

なりません。イエスさまは言われました「まず、神の国と神の義を求めなさい」。神の御思

いは、神の国の到来です。悪魔が支配するこの世界が、神の支配される神の国になること、

そのためには私たち罪人が、イエス・キリストを信じて神の民となる必要があります。す

なわち、神の救いが成就するために、先に信仰を持った人々がその証をして救われる人々

が起こされることを、神さまは願っておられます。神の国が実現して始めて、神の義が全

世界のどこにおいても行われるようになるのです。その第一歩として「思いわずらうこと

をやめなさい」と主は言われます。