2021、7、11      聖霊降臨節第8主日礼拝      牧師 川﨑善三

 「ダニエルの信仰」                    ダニエル6:1~13

ダニエルは、バビロンの王ネブカデネザルに仕えました。そして、ペルシャ帝国のダ

リヨス王に仕えたのです。「ダリヨスは全国を治めるために、その国に百二十人の総督

を建てることをよしとし、また彼らの上に三人の総監を立てた」(ダニエル6:1、2)

ダリヨスは、おおよそ六十二歳で王となりました。彼は賢い王でした。ペルシャ帝国

と言う広い国土を治めるのに、百二十人の総督を立て、またその上に三人の総監を任

命しました。ユダヤから連れてこられたダニエルは、その三人の中のひとりでした。「ダ

ニエルは彼のうちにあるすぐれた霊のゆえに、他のすべての総監および総督たちにま

さっていたので、王は彼を立てて全国を治めさせようとした」(ダニエル6:3)ダリヨス

王は、ダニエルを重く用いて、国の宰相、総理大臣にしようとしました。ところが、

この事を知った他の総督や総監たちは、ダニエルを訴えて失脚させようという企てを

したのです。しかし、ダニエルを訴えて罪に貶めようとすることはできませんでした。

ダニエルが忠信な人であって、その身になんの落ち度も見つけることができませんで

した。ところが彼らは、ひとつの事を考えます。「ダニエルの神の律法に関して、彼を

訴える口実を見つけよう」と考えたのです。彼らは、ダニエルが毎日エルサレムの方

角に向かって、神さまを礼拝していることを知って、ひとつの悪だくみを考えました。

彼らはダリヨス王の所に行って言いました「王さま、わたしたちは、ひとつの法律を

施行することを提案いたします。その法律はこうです。今日から三十日間、国民は、

皆あなたにのみ願い事をしなければならないと言う法律です。もし、あなた以外のも

のに、また他の神に願い事をする者は、ししの穴に投げいれられるというものです。

ダリヨス王よ、どうぞこの禁令を認め、それに署名してください」あなたは神に等し

い御方ですと言っているのです。この甘言は、ダリヨス王の自尊心を満足させるもの

でした。そうか、おまえたちは、わたしのことをそんな風に思っていてくれるのかと、

ダリヨス王は喜んだことでしょう。ところが、これはダニエルを貶める大きな罠であ

ったのです。

「ダニエルは、その文書の署名されたことを知って家に帰り、二階のへやの、エルサレム

に向かって窓の開かれた所で、以前からおこなっていたように、一日に三度ずつ、ひざを

かがめて神の前に祈り、かつ感謝した」(ダニエル6:10)ダニエルを失脚させようと企てる

人々は、この有様を見ました。すぐに、ダリヨス王の所に行きました。禁令を破ったダニ

エルをどうなさいますかと迫ったのです。王さまはダニエルをししの穴に投げいれるよう

に命じました。ダリヨス王は、ダニエルのことを心配して、その夜は眠ることができませ

んでした。そして、あくる朝起きて、ししの穴の所に行きました。「生ける神のしもべダニ

エルよ、あなたの仕える神は、あなたを救い、ししの害を免れさせることができたか」ダ

ニエルは言いました「わたしの神は、その使をおくって、ししの口を閉ざされたので、し

しはわたしを害しませんでした」この奇跡はダニエルと共に、捕囚に連れ去られた人々の

信仰を奮い立たせるものとなりました。