2021、7、18      聖霊降臨節第9主日礼拝      牧師 川﨑善三

 「異邦人の救い」                      マタイ8:5~13

 イエスさまと弟子たちは、ユダヤ地方を巡回し伝道された後、カペナウムに帰って来ら

れた時の出来事です。「ある百卒長の頼みにしていた僕が、病気になって死にかかっていた。

 

この百卒長はイエスのことを聞いて、ユダヤ人の長老たちをイエスのところにつかわし、

自分の僕を助けにきてくださるようにと、お願いした」(ルカ7:2、3)百卒長とは百人隊長

のことです。ローマの軍団は、6000人程度であったと言われています。百卒長が10人いて

その長として千卒長がいました。その千卒長が6人で、6000人、この軍団がローマ軍の一

軍団でした。ですから、一軍団には60人の百卒長がいたということになります。この百

卒長と呼ばれる人の多くは、たたき上げの軍人でした。百卒長の多くは、苦労人が多く、

人格的にも優れた人が多かったようです。

聖書に出てくるこの百卒長も人柄のよい、優しい人で、ユダヤ人にも好意的な人であり

ました。この百卒長の家で働いている僕が、病気になって死にかかっていました。ユダ

ヤ人の長老たちは、こう言いました「あの人はそうしていただくねうちがございます。

わたしたちの国民を愛し、わたしたちのために会堂を建ててくれたのです。」人のねうち

というものが、どこで、どのように判断されるかということを考えさせられる言葉です。

人は、その人がどれだけ、自分たちのために貢献してくれているかを見ているというの

です。イエスさまは、どう思われていたのでしょうか。百卒長が、僕の命を大切してく

れているということをご覧になっていました。イエスさまは「わたしが行ってなおして

あげよう」と言われました。百卒長の家が近づいてきました。すると、彼の友だちがや

ってきて、言いました「主よ、どうぞ、ご足労くださいませんように。わたしの屋根の

下にあなたをお入れする資格は、わたしにはございません。それですから、自分でお迎

えにあがるねうちさえないと思っていたのです。ただ、お言葉をください。そして、わ

たしの僕をなおしてください」百卒長は、自分が異邦人であることを、よくわきまえて

いました。ですから、イエスさまを自分の家にお迎えできる資格のない者と思っていま

した。ただ、イエスさまが、僕の病を癒してくださるに違いないと言う信仰を持ってい

した。彼は言いました「ただ、お言葉をください。そして、わたしの僕をなおしてくだ

さい」わたしも権威の下に服している者ですが、わたしの下にも兵卒がいて、ひとりの

者に「行け」と言えば行きます。ほかの者に「来い」と言えばきますし、僕に「これを

せよ」と言えばしてくれるのです。ですから、イエスさま、僕の病は癒されたと言って

下さったなら、そのとおりになります。ただ、お言葉をください。

権威ある者は、その言葉によって何事でもできるということを、この百卒長は知ってい

ました。また、イエスさまが神の子キリストであると信じていたから、大胆にこう言え

たのです。神は「光あれ」と言われると、光があったとあるよう、イエスさまがあなた

の病は癒されたと言われたならば、わたしたちの病は癒されるのです。ただ、お言葉を

ください。この信仰を持って祈ってまいりましょう。