2021、8、8     聖霊降臨節第12主日礼拝      牧師 川﨑善三 
「サウロの回心」                     使徒行伝 9:1~16

 

 神さまは、適材適所の人材を用意し、その人を用いて、大いなるみわざを表わされます。

タルソ人サウロ、この人は大変、優秀な人で、その頃ユダヤ随一と言われる律法学者ガブ

リエル門下の英才として、将来を嘱望されていました。サウロが回心するにあたり、その

前備えとなるような衝撃的な出来事がありました。それは、エルサレム教会の執事のひと

りステパノの殉教という出来事でした。「ああ、強情で、心にも耳にも割礼のない人たちよ。

あなたがたはいつも聖霊に逆らっている」(使徒9:51) ステパノは議会で尋問されたとき、

イエスがキリストであることを証しました。そして、ステパノは祭司や律法学者が聖霊に

さからい、わたしの言うことを聞かないのは大きな罪であると言ったのです。すると、こ

の言葉を聞いていた人々は、彼に対して歯ぎしりするほどに怒り、ステパノに向かって殺

到し、彼を市外に引きずり出し、石で打ち殺してしまいました。ステパノは、石を投げつ

けられている間、祈りつづけました。「主イエスよ、わたしの霊をお受けください」そして、

大声で叫びました「主よ、どうぞ、この罪を彼らに負わせないで下さい」こう言って、ス

テパノは眠りにつきました。その一部始終をタルソ人サウロは目撃したのです。サウロは

この事件以降、クリスチャンを迫害する者の先頭に立って行動しました。そして、ダマス

コにクリスチャンのグループのいることを知ったサウロは、エルサレムの大祭司の添書を

持って、ダマスコでもクリスチャンを捕縛せよという命令を実行しようとして出かけるの

です。ところが、サウロがダマスコの近くに来たとき、神さまのみわざが表されるのです。

「サウロ、サウロ、なぜわたしを迫害するのか」サウロは答えます「主よ、あなたはどな

たですか」「わたしはあなたが迫害しているイエスである。さあ、立って、町にはいって行

きなさい。そうすれば、そこであなたのなすべき事が告げられるであろう」イエス・キリ

ストが、サウロに現れて下さったのです。サウロは地から起き上がって目を開いてみまし

たが、何も見えなくなっていました。サウロの同行者たちは、サウロの手を引いてダマス

コの町に行きました。サウロは、それから三日間、目が見えず、食べることも飲むことも

しませんでした。サウロがそのようになっているとき、神さまはアナニヤに幻の中に現れ

て言われました「立って、『真すぐ』という名の路地に行き、ユダの家でサウロというタル

ソ人を尋ねなさい。彼はいま祈っている。彼はアナニヤという人がはいってきて、手を自

分の上において再び見えるようにしてくるのを、幻で見たのである」(使徒9:11)しかし、ア

ナニヤは言いました「主よ、あの人がエルサレムで、どんなにひどい事をあなたの聖徒た

ちにしたかについては、多くの人たちから聞いています。そして、彼はここでも、御名を

となえる者たちをみな捕縛する権を、祭司長たちから得てきているのです」神さまは言わ

れました「さあ、行きなさい。あの人は、異邦人たち、王たち、またイスラエルの子らに

も、わたしの名を伝える器として、わたしが選んだ者である」

サウロ、のちの名をパウロ、この人が回心したことによって、イエス・キリストの福音

は全世界の人々に宣べ伝えられていきました。