2021、10、24      降誕前第9主日礼拝        牧師 川﨑善三 

  「ユダの裏切り」                    マタイ26:14~30

イエスさまは、ご自分のそばに置いて訓練するために、十二人の弟子を選ばれました。

「十二使徒の名は、次のとおりである。まずペテロと呼ばれたシモンとその兄弟アンデレ、

それからゼベダイの子ヤコブとその兄弟ヨハネ、ピリポとバルトロマイ、トマスと取税人

マタイ、アルパヨの子ヤコブとタダイ、熱心党のシモンとイスカリオテのユダ、このユダ

はイエスを裏切った者である」(マタイ10:2~4)今日はイスカリオテのユダについてのお

話です。ユダは計数に明るく、イエスさま一行の財布を預かっていました。ある時、ユダ

はこんなことを言いました「弟子のひとりで、イエスを裏切ろうとしていたイスカリオテ

のユダが言った、『なぜ、この香油を三百デナリに売って、貧しい人たちに、施さなかった

のか』」(ヨハネ12:4、5)ナルドの香油事件と言うべき出来事です。マリヤはイエスさま

に対する感謝の気持ちでいっぱいでした。彼女は高価な香油をイエスさまの足にぬり、自

分の髪の毛でそれをふいたのです。そのかおりが、家中にあふれました。そのとき、ユダ

が「なぜ、この香油を三百デナリに売って、貧しい人たちに施さなかったのか」と言って、

マリヤの行為をなじりました。ユダがそう言ったのは、自分の心の中にあるむさぼりの思

いから出たものでした。彼はイエスさま一行の財布を預かっていてその中身をごまかして

いたのです。三百デナリもの大金が手に入れば、自分の裁量でその金を自由に使えると思

ったからです。イエスさまから直接選ばれた使徒でありながら、そのような悪い心を持っ

ていたのです。そのような心が、悪魔のつけいる隙を与えてしまったのです。「時に、十二

弟子のひとりイスカリオテのユダという者が、祭司長たちのところに行って、言った『彼

をあなたがたに引き渡せば、いくらくださいますか』」(マタイ26:14、15)ユダは、過

越の祭の二日前に、祭司長たちと取り引きをしました。そして、銀貨三十枚で、イエスさ

まを引き渡すことを約束してしまいます。

 そして、過越の祭お祝するために、イエスさまはエルサレムの町にはいられ、弟子たち

と最後の晩餐の時を持たれたのです。「よくよく、あなたがたに言っておく。あなたがたの

うちのひとりが、わたしを裏切ろうとしている」この言葉に弟子たちは驚き、互いに顔を

見合わせました。イエスさまが何を言おうとしておられるのかが、わからなかったからで

す。ペテロは、イエスさまのとなりにいるヨハネに合図をして言いました「だれのことを

おっしゃったのか、知らせてくれ」ヨハネはそのまま、イエスさまの胸によりかかって「主

よ、だれのことですか」とたずねました。すると、イエスさまこう言われました「わたし

が一きれの食物をひたしてあたえる者が、それである」そう言われて、一きれの食物をひ

たしてとり上げ、シモンの子イスカリオテのユダにそれをお与えになりました。それを受

け取るやいなや、サタンがユダに、はいりました。ユダの裏切りの理由は、永遠の謎です。

ただ考えられるのは、彼が自分の夢の実現のために、イエスさのまのところに来たのでは

ないかと言うことです。自分の願いや欲望のために、イエスさまを信じるということは、

間違いです。神さまの御心にお従いして生きること、それが求められているのです。