2021、12、12     待降節第3主日礼拝       牧師 川﨑善三    

「マリヤへの告知」                    ルカ1:26~38  

 クリスマスを迎えるにあたり、イエス・キリストの誕生にまつわる不思議な出来事が、

数たくさんあることを、私たちは知っています。                                

ルカは、イエス・キリストに関する物語を記し始めるにあたり、バプテスマのヨハネに

ついて語り始めます。「ユダヤの王ヘロデの世に」ヘロデ大王と呼ばれる人が、ローマ帝

国の傀儡政権としてイスラエルの国を治めていた時代のことです。ユダヤ人は、ローマ

帝国の支配下にありましたが、一定の自治は認められていました。ローマは、世界の国々

を武力によって征服し、その支配下に置いていましたが、それぞれの国の宗教について

は寛容でした。ですから、ユダヤ人はアブラハム以来、ずっと続いているヤーウェの神

を信じ、礼拝をささげていました。すなわち、エルサレムにおいて神殿礼拝が行われて

いたのです。そして、神の宮に仕える祭司たちのうち、アビヤの組に属するザカリヤと

いう人に、御使が現れて言いました「恐れるな、ザカリヤよ、あなたの祈が聞きいれら

れたのだ。あなたの妻エリサベツは男の子を産むであろう。その子をヨハネと名づけな

さい」ザカリヤとエリサベツの間に、男の子が与えられました。その子はヨハネと名付

けられました。このヨハネが、イエス・キリストの道備えをする人となるのです。

そして、ザカリヤの妻エリサベツがみごもった後、六か月目に、御使ガブリエルがナザ

レの町に住むマリヤという一処女のもとに来て言いました「恵まれた女よ、おめでとう、

主があなたと共におられます」マリヤは、この時ヨセフという人と婚約していました。

その事を言っているのかと思ったかも知れません。しかし、どうやらその事ではないよ

うです。すると、御使が言いました「恐れるな、マリヤよ、あなたは神から恵みをいた

だいているのです。見よ、あなたはみごもって男の子を産むでしょう。その子をイエス

と名づけなさい。彼は大いなる者となり、いと高き者の子と、となえられるでしょう」

確かに、こどもが与えられるということは喜ばしいことでしょう。しかし、マリヤにと

っては喜ばしい事ではなかったのです。マリヤは、まだ結婚していなかったのです。未

婚の女が子を産むということは、モーセの律法によれば、姦淫をした女として石打ちの

刑で殺されなければならないと定められていました。マリヤはこの知らせを聞いてどう

感じたでしょうか。御使ガブリエルは、マリヤの不安と恐れを取り除こうとして言いま

した「聖霊があなたに臨み、いと高き者の力があなたをおおうでしょう。それゆえに、

生れ出る子は聖なるものであり、神の子と、となえられるでしょう」 

「生れ出る子は、神の子ととなえられる」あなたはそのために神さまから選ばれ、その

役割を果たすために、神さまに用いられるのです。そして、そのような不思議な神のみ

わざは、あなたの親族エリサベツの上にも、すでにあらわされています。不妊の女と言

われていたエリサベツは子を宿し、六か月になっています。神にはなんでもできないこ

とはありせん。
「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身になりますように」わたしたちもマ

リヤと同じように、主にお従いして行きましょう。