2022、1、30             降誕節第6主日礼拝      牧師 川﨑善三

 「イエスの癒し」                    マルコ2:1~12

 イエスさまは、カペナウムの町を拠点としてガリラヤ地方に福音を宣べ伝えておられ

ました。カペナウムの会堂で癒しのみわざを行われたイエスさまは、シモンとアンデレ

の家に行き、シモンのしゅうとめの熱病を癒して下さいました。しゅとめは、たちまち

熱がひき、力がよみがえってきたのを身におぼえました。そこで、彼女はイエスさまと

弟子たちのお世話をするようになりました。一回かぎりではなく、何回も何回もイエス

さまをもてなしたのです。彼女もイエスさまは信じるようになったのです。イエスさま

は弟子たちに言われました「ほかの、附近の町々にみんなで行って、そこでも教を宣べ

伝えよう。わたしはこのために出てきたのだから」病の癒しも、神さまのみわざであり

福音でありますが、神の国の教こそ、イエスさまが人々に伝えようとされていた事であ

ります。

 幾日かたって、イエスさまはカペナウムに帰ってこられました。イエスさまが家にお

られるといううわさが立ったので、多くの人が集まってきました。家の中はいっぱいで

す。戸口のあたりまでもすきまが無いほどになっていました。イエスさまは、人々に神

さまのことを話しておられました。すると、人々がひとりの中風の人を四人の人に運ば

せて、イエスさまのおられる所に運んできました。四人の人は驚きました。こんなに大

勢の人が集まっているとは思わなかったのです。しかし、彼らの行動は大胆なものでし

た。彼らは屋根に上り、屋根板をはがして中風の人を床に寝かしたまま、つりおろしま

した。イエスさまは、彼らの信仰を見て中風の者に言われました「子よ、あなたの罪は

ゆるされた」彼らの信仰を見てとは、どういうことでしょうか。中風の人をイエスさま

の所に連れてきた人々の信仰の事です。それは愛の行為です。その動機が愛であること

をイエスさまは喜ばれたのです。「わたしのいましめは、これである。わたしがあなたが

たを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい」(ヨハネ15:12)神さまは互

いに愛し合うことは望んでおられます。この人々には、その愛があると言われるのです。

そして、その思いは、どんな障害をも乗り越える真摯なものであったのです。

「子よ、あなたの罪はゆるされた」この言葉を聞いて、その場にいた律法学者たちは心

の中で言いました「この人は、なぜあんなことを言うのか。それは神をけがすことだ。

神ひとりのほかに、だれが罪をゆるすことができようか」罪をゆるすことができるのは、

神さまだけだ。それなのに、この人は、なぜそんなことを言うのだということです。そ

こで、イエスさまは言われました「人の子が、この地上で罪をゆるす権威を持っている

ことがわかるために」中風の人に「あなたに命じる、起きよ、床を取りあげて家に帰れ」。

すると、この人は起き上がり、床を取り上げて、みんなの前を出ていきました。このこ

とで一番大事なことは、イエスさまが「あなたの罪はゆるされた」と言われたことです。

イエスさまの十字架のあがないによって私たちの罪は、ゆるされるのです。この御言葉

を、私たちもいただいて天国にいきましょう。