2022、7、10         聖霊降臨節第6主日礼拝       牧師 川﨑善三

「神の計画」                     使徒行伝13:13~31

パウロとバルナバはペルガから進んで、ピシデヤのアンテオケに行きました。その頃、アンテオケという名の都市が各地にありました。その町で、安息日に会堂にはいって席につきました。会堂があったということは、ユダヤ人が、その町に多数いたということでした。その日、律法と預言書が朗読されました。律法と預言書とは、旧約聖書のことです。やがて、会堂司がバルナバとパウロのもとに人をつかわして「兄弟たちよ、もしあなたがたのうち、どなたか、この人々に何か奨励の言葉がありましたら、どうぞお話下さい」と言わせました。そこで、パウロが手をふりながら、語り始めたのです。パウロは、この時イスラエル民族がエジプトから救い出された時のことから語り始めました。「この民イスラエルの神は、わたしたちの先祖を選び、エジプトの地に滞在中、この民を大いなるものとし、み腕を高くさし上げて、彼らをその地から導きだされた」(使徒13:17)パウロの目は、モーセによって率いられたイスラエルの民が、意気揚々とエジプトから出ていく光景がみえていました。それから、荒野の四十年、士師の時代の四五〇年、サウロ王とダビデ王の時代のことを話しました。神はダビデに、こう言われました「わたしはエッサイの子ダビデを見つけた。彼はわたしの心にかなった人で、わたしの思うところをことごとく実行してくれるだろう」神さまはダビデの子孫に、救い主イエスがお生まれになることを預言されました。

 「神は約束にしたがって、このダビデの子孫の中から救い主イエスを送られたが、そのこられる前に、ヨハネがイスラエルのすべての民に悔い改めのバブテスマを、あらかじめ宣べ伝えていた」(使徒13:23、24)ピシデヤのアンテオケにいたユダヤ人が、どれだけの聖書知識があり、イエスがキリストであるとの信仰を持っていたかは、わかりません。しかし、パウロの言葉は彼らの心に諄々と沁みとおるようにしみていました
。ご聖霊の働きがあったからです。ナザレのイエスその人がキリストであり、彼はヨハネのあとに来られた御方ですと、パウロは言いました。「しかし、このイエスをエルサレムに住む人々やその指導者たちは、イエスをキリストと認めず刑に処し、ローマ総督ピラトに強要して、イエスを殺してしまった。しかし、神はイエスを死人の中からよみがえらせたのである。イエスは、ガリラヤからエルサレムへ一緒に上った人たちに、幾日ものあいだ現れ、そして、彼らは今や人々に対してイエスの証人となっている。わたしたちは、神が先祖たちに対してなされた約束が成就したことを宣べ伝えているのである」パウロのこの説教は、イエス・キリストの福音をすべて語っていると言うことができます。私たちはこのことをよく理解し、信仰のない人々に同じように語るべきです。このあとの反響はどうだったのでしょうか。「ふたりが会堂を出るとき、人々は次の安息日にも、これと同じ話をしてくれるようにと、しきりに願った」(使徒13:42)パウロの話を聞いて、イエスを信じる人々が出てきたと言うのです。ご聖霊の働きがあったと言うことです。毎週の礼拝においても、ご聖霊が働い下さるよう、お祈りしましょう。