2022、11、13      降誕前第6主日礼拝       牧師 川﨑善三

「救いの約束」                     出エジプト3:1~15

 神さまは約束したことを、いつも憶えていて下さいます。

アブラハムに、神は約束されました。「あなたはよく心にとめておきなさい。あなたの子孫は他の国に旅びととなって、その人々に仕え、その人々は彼らを四百年の間、悩ますでしょう。しかし、わたしは彼らが仕えたその国民をさばきます。その後かれらは多くの財産を携えて出て来るでしょう」(出エジプト15:13、14)アブラハムの子孫は、エジプトへ下っていきました。そして、神さまの約束どおり、モーセが彼らをエジプトから導き出す時が来たのです。モーセが生まれた時、エジプトの王はこんな命令を出していました。「ヘブル人に男の子が生まれたならば、みなナイル川に投げこめ。しかし、女の子はみな生かしておけ」そんな時代に、モーセは生まれたのです。モーセが生まれた時、母親はこの子をナイル川に投げこんで、殺すようなことはしませんでした。彼女はパピルスで編んだかごを作り、それにアスファルトと樹脂とを塗って、ナイル川の岸の葦の中に起きました。そして、その子の姉に、彼がどうなるのかを見はらせました。すると、パロの娘が身を洗おうと川に降りてきました。パロの娘はその子を育てようと決めました。彼女は、その子の名をモーセと名付けます。「わたしが水の中から引き出したからである」という意味の名です。水の中から引き出された者が、ヘブル人をエジプトが引き出したのです。

「四十歳になった時、モーセは自分の兄弟であるイスラエル人たちのために尽くすことを、思い立った」(使徒行伝7:23)モーセは自分に与えられた能力でもって、同胞を吸い出すことができると自信満々でした。しかし、ひとつの事件によってそれができなくなってしまいます。ヘブル人のひとりが、エジプト人に虐待されているのを見て、モホセはそのエジプト人を打ち殺してしまいます。その殺人によってモーセは殺人犯となってしまいます。そこで、モーセはミデアンの地に逃れていきました。やがて、四十年たった、モーセシナイ山のふもとで羊の群れを飼っていました。すると、不思議な光景を、目にするのです。

「しばは、火に燃えているのに、そのしばはなくならなかった」。荒野は荒涼とした所です。そこにあるものは、しばのような小さい灌木だけです。そのしばが燃えていたのです。そして、その火はいつまでも燃え切ってしまわなかったのです。モーセは言いました「行ってこの大きな見ものを見、なぜしばが燃えてしまわないかを知ろう」。そして、燃えるしばの中から語りかける神の声をきくのです。「わたしはあなたの先祖、アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である。わたしはあなたをパロにつかわして、わたしの民、イスラエルの人々をエジプトから導き出させよう」神さまは、約束を実行してくださいました。わたしたちも救い主イエス・キリストによって救い出されたのです。大いに感謝いたしましょう。