2023、8、20      聖霊降臨節第13主日礼拝      牧師 川﨑善三

「進んでいくキリスト」                   ルカ13:22~35

 イエスさまがエルサレムにむかって歩を進めておられた時のことです。

ある人が、そばにやってきてイエスさまに尋ねました。「先生、救われる人は少ないのですか」この人はイエスさまが、こう言われるのを聞いていたのかも知れません。ベツサイダの人々がイエスさまの話を聞いても、悔い改めなかったので、嘆いてこう言われました。「災いだ、ベッサイダよ、お前たちの中でなされた力あるわざが、もしツロとシンドンの間でなされたならば、彼らはとうの昔に荒布をまとい、灰の中に座って悔い改めたであろう」(ルカ10:13)イエス様が人々の間で数々の奇跡を行われたのに、それを見た人々の中から、悔い改める人が少なかったので、この人は「先生、救われる人は少ないのですか」と尋ねたのだと思われます。イエス様は「招かれる人は多いが、私の晩さんに与る者は多くない。」(ルカ14:24)と言われたこともあります。イエス様は救われる人は多いとも少ないとも言われたわけではありません。ただこう言われたのです。「狭い戸口から入るように努めなさい。」このお言葉は、マタイ7章のことばと同じです。(マタイ7:13~14)「狭い門から入れ。滅びに至る門は大きく、その道は広い。そして、そこから入っていく者は多い。命に至る門は狭く、その道は細い。そして、それを見出す者は少ない。」ベッサイダの住民の前に門がありました。イエス様はお話になった内容は、彼らにとって狭い門でした。ですから、彼らはその門から入ろうとしなかったのです。そして、滅びに至る広くて大きな門から入って行ったのです。

 私たちの前にも門があります。イエス様を信じて、罪を悔い改め、救いに至る門は狭く、その門から入る者は少ないのです。そして、その門は今は開かれていますが、やがて閉められる時がやってきます。家の主人が門を閉じてしまってから、あなたがたは外に立ち、門をたたき始めるであろう。「ご主人様、どうぞ開けて下さい。」主人は言いました。「あなたがたはどこから来たのか。私は知らない。」すると外の人々は言いました。「私たちはあなたと一緒に飲み食いしました。そしてあなたは私たちに大通りで教えて下さいました。」中に入れて下さいと願う人々は、イエス様と知り合いであることを理由に、入れて下さいとお願いしているのです。「あなたがたは、アブラハム、イサク、ヤコブやすべての預言者が、神の国に入っているのに、自分たちは外に投げ出されることになり、そこで泣き叫んだり、歯がみをしたりするであろう。それから人々が、東から西から、また北から南から来て、神の宴会につくであろう。」全世界からイエス様を信じて救いに与かった人々が神の国に入れて頂ける。そして、宴会が始まるです。外は暗闇の世界、内は光輝く喜びの世界あると言うのです。イエスさまは、ユダヤ人たちに、あなたがたは神の国に入れますかと厳しく問われたのです。「見よ、わたしは、今日も明日も、悪霊を追い出し、また病気を癒し、そして3日目にわざを終えるであろう。」死とよみがえりのしるしが与えられるという御言葉です。イエス様の働きは、今日も明日も、粛々と進められてきます。私たちはその主にお従いしていきましょう。