２０２３、１０、８　　　　　聖霊降臨節第２０主日礼拝　　　　　牧師　川﨑善三

「弱者をいたわる」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ルカ１７:１～１０

イエスさまは、そばにいる弟子たちに言われました。ここでは、使徒たちに話されたということです。「罪の誘惑が来ることは避けられない。しかし、それをきたらせる者はわざわいである」(ルカ１７:１)わたしたちは、絶えずサタンとその仲間たちの攻撃にさらされています。もし、神が御使たちに命じて、私たちを守ってくださらなければ、わたしたちは罪の誘惑に負け、暗闇の世界に引きずりこまれてしまうでしょう。イエスさまは、この世にある間、悪魔の攻撃にさらされていました。最初の誘惑は、荒野で４０日４０夜断食をして過ごされたあとでやってきました。試みる者は言いました「もし、あなたが神の子であるなら、この石をパンに変えてごらんなさい」イエスさまは断食しておられたので、空腹でたまらない状態でした。サタンは肉欲に働きかけて、罪に犯すよう誘惑してきたのです。それに対して、主は言われました「人はパンだけで生きるものではなく、神の口から出る一つ一つの言で生きるものである」と書いてある。すると、悪魔はイエスをエルサムに連れて行き、神殿の頂上に立たせて言いました「もし、あなたが神の子ならば下に飛び降りてごらんなさい。神はあなたの足が石に打ちつけられないように、御使いたちはあなたを支えてくれると書いてありますから」イエスさまは言われました「主なるあなたの神を試みてはならない」と書いてあります。さいごに、悪魔はイエスを高い山に連れていき、この世のすべての国々とその栄華を見せて言いました「もし、あなたがひれ伏してわたしを拝むならば、これらのものをすべてあなたにあげましょう」すると、イエスさまは彼に言いました「サタンよ、退け。『主なるあなたの神を拝し、ただ神のみに仕えよ』と書いてある」最初のふたつの誘惑で、サタンは言いました。「あなたが神の子であるなら」。神から与えられた力を用いて、石をパンに変えてごらんなさいと誘惑したのです。しかし、イエスさまは、神の子としての特権をご自分のために用いることはなさいませんでした。十字架の上でののしられても、天の軍勢を呼んで助けてくれとは言われなかったのです。イエスさまは、サタンの誘惑にあわれましたが、ことごとく勝利されました。しかし、わたしたちは、そういうわけにはいきません、罪の誘惑に負けることがあるのです。
「もしあなたの兄弟が罪を犯すなら、彼をいさめなさい。そして、悔い改めたら、ゆるしてやりなさい。もしあなたに対して一日に七度罪を犯し、そして七度『悔い改めます』と言ってあなたのところへ帰ってくれば、ゆるしてやるがよい」(ルカ１７:３、４)この御言は、わたしたちに言われていることのように感じます。私たちは罪の誘惑にあい、それを退けることのできる時もあれば、負けてしまって罪を犯すことかあります。しかし、悔い改めて、神に立ち帰るならば、何度でも神はゆるしてくださるのです。

わたしたちは、いつも誘惑にさらされています。しかし、わたしたちはその誘惑に負けてなりません。それを治める力を、神さまからいただきましょう。