2024、5、12        復活節第7主日礼拝       牧師 川﨑善三 

「父の約束」                        ルカ24:44~53

イエス・キリストの復活から、昇天に至るまでの期間は40日間ありました。その間に、主はたびたび彼らに現れて、神の国のことを語られました。ペテロを始めとする使徒たちは、この時、それまでの3年間の主の教育と訓練の集大成というべき中身のつまった充実した時を持つことができました。その教えの集約された内容がルカ24章44~49節に至る、イエスさまのお言葉です。「わたしが以前、あなたがたと一緒にいた時分に話して聞かせた言葉は、こうであった。すなわち、モーセの律法と預言書と詩篇とに、わたしについて書いてあることは、必ずことごとく成就する」聖書全体が、イエスについてあかしをするものであり、旧約聖書に書かれているキリストに関する預言は、ことごとく実現するということです。イエスさまは、弟子たちに「聖書は信頼に価する書である」と言うことを繰り返して教えられました。そして、イエスさまは、聖書を悟らせるために、弟子たちの心を開いて、こう言われました「その名によって罪のゆるしを得させる悔い改めが、エルサレムからはじまって、もろもろの国民に宣べ伝えられる」ペンテコステに関する預言であります。ペンテコステの日に、エルサレムでリバイバルが起こるという事を、イエスさまは預言されました。そして、あなたがたは、キリストの証人として立てられると言われました。キリストの証人として立てられる人々には、父なる神はご聖霊を賜物として与えて下さると主は言われます。その賜物としてのご聖霊は、旧約聖書に預言されているように、父の約束して下さったものであると主は言われます。すなわち、父の約束があなたがたの上に成就すると言われるのです。ご聖霊は、イエス・キリストを信じるすべてのクリスチャンに与えられるものであります。限られた一部の人だけが与えられるものではありません。すべて信じる人に、ご聖霊は与えられるものであります。ご聖霊を受けたならば、まるでス―パーマンのように変えられるかというと、そうではありません。外からは、まったく以前と変わらないように見えるでしょう。しかし、その人の中身は全く変えられてしまいます。それまで大事だと思っていたものが、全く価値のないものになってしまいます。「キリストのゆえに、わたしはすべてを失ったが、それらのものをふん土のように思っている」(ピリピ3:8b)ご聖霊の賜物を受けた人の言葉であります。「だから、上から力を授けられるまでは、あなたがたは都にとどまっていなさい」(ルカ24:49)このところから、弟子たちはご聖霊の賜物をいただくために、10日間待ち望みました。今日はペンテコステの日に向けての一週間前です。私たちも、ご聖霊の満たしにあずかるため、この一週間待ち望んでまいりましょう。