2018、10,7        聖霊降臨節第21主日礼拝     牧師 川﨑善三

「イエスの裁判」                                   マルコ 14:53~65

 イエスさまの裁判の様子が、詳しく記録されています。この裁判は木曜日の夜に行われました。夜行われたということは異例なことでした。それなのに、裁判の様子が詳しいということはこの裁判を目撃した人がいて、その人が後日語ってくれたということになります。神さまは至る所に目撃者を立てられています。そして、その目撃者によって真実が伝えられていくのです。さて、イエスさまの裁判は最初から結果がわかっていました。「さて、祭司長たちと全議会とは、イエスを死刑にするために、イエスに不利な証拠を見つけようとしたが、得られなかった」(マルコ14:55)祭司長や長老たちは、イエスさまを死刑にするためにこの裁判をしたのです。多くの者がイエスさまの罪を訴えましたが、彼らは祭司長たちの雇われ者で偽証することによって、イエスさまを有罪にしようとしました。しかし、偽証はどこかでつじつまがあわなくなりました。そんな状況下で、確かにイエスさまが言われたという事を証言する人が出てきました。「わたしたちは、この人がこう言うのを聞きました。『わたしは手で造ったこの神殿を打ちこわし、三日の後に手で造られない別の神殿を立てるのだ』」このイエスさまの言葉はヨハネ福音書に出てきます。「イエスは彼らに答えて言われた『この神殿をこわしたら、わたしは三日のうちに、それを起すであろう』」(ヨハネ2:19)イエスさまは、この時エルサレムの神殿をご自分の体にたとえて言われました。すなわち、三日目に死人の中からよみがえるということを預言されたのです。何も、イエスさまは神殿をこわすと言われて、実行しようとされたわけではありません。ですから、イエスさまを罪に問うことはできなかったのです。そこで大祭司カヤパが、直接質問しました。「何も答えないのか。これらの人々があなたに対して不利な証言を申し立てているが、どうなのか」この裁判で、不思議なことはイエスさまを弁護する人が立てられていなかったという事です。訴える人は、たくさんいましたが、弁護する人はひとりもいませんでした。ですから、イエスさまは黙っていて、何もこたえられませんでした。すると、大祭司は再び聞きただしました。「あなたは、ほむべき者の子、キリストであるか」大祭司カヤパが「あなたは神の子キリストです」と言ったのなら、イエスさまはどんなにお喜びになった事でしょう。しかし、事実はそうではありません。「あなたは、ほむべき者の子、キリストであるか」と尋ねたのです。イエスさまは答えられました「わたしがそれである。あなたがたは人の子が力ある者の右に座し、天の雲に乗って来るのを見るであろう」イエスさまは、ご自分をキリストであると宣言されました。このことが神を冒涜した言葉だと言って、死刑の判決が確定しました。この裁判を通して、イエスさまには何の罪もなかったということがわかります。そして、十字架に死んでよみがえられたイエスさまは、私たちをこの世の悪から救い出すために再臨されるということを知ることができます。イエスさまとお会いできる日が来るということは、私たちにとって大きな喜びであります。