2018、11、4                      降誕前第8主日礼拝          牧師  川﨑善三

「深い同情」                                           ルカ  7:11~17

 私たちの信じる神さまは、どのような御方でしょうか。聖書には、神さまはこういう御方であると言うことを教えてくれる御言がたくさん出てきます。「ほむべきかな、わたしたちの主イエス・キリストの父なる神、あわれみ深き父、慰めに満ちたる神」(Ⅱコリント1:3,4)私たちの信じている神は、慰めに満ちたる神です。私たちが悲しみの淵に沈み、自分の力ではそこから這い上ることができないような時に、慰めの言葉をもって私たちを慰め、立ち上がらせて下さる神です。また、旧約聖書には、こう書いてあります。「主、主、あわれみあり、恵みあり、怒ることおそく、いつくしみと、まこととの豊かなる神」(出エジプト34:6)あわれみ深い神さま、これが神さまのご性質であるというのです。神の子イエス・キリストはこのような神さまの性質を持つ御方として、私たちの所に来てくださいました。イエスさまとその一行は、イスラエルの町や村を巡回して、福音を宣べ伝えられました。ある時、ナインという町においでになりました。この町はイエスさまの育たれたナザレの近くにありました。イエスさまはここを通られた時、母マリヤのことや兄弟たちの事をきっと思い出しておられたでしょう。イエスさまが町に近づかれると、町から葬儀の行列が出てきました。ナインの町に住むやもめのひとりむすこが死んで、葬儀が終わり、墓に埋葬するために出てきた行列でした。この婦人の悲しみに、町の大ぜいの人々が同情しました。夫に先立たれ、やもめとなったこの女性にとって、たったひとりの息子は彼女の命であり、希望であり、喜びでありました。この息子の成長を、母としての彼女はどんなに喜び、期待していたことでしょう。ところが、この子が死んでしまったのです。最も悲惨な状況の中、悲しみのどん底にいる婦人に寄り添う町の人々、その一行にイエスさまは出会ったのです。「主はこの婦人を見て深い同情を寄せられ、『泣かないでいなさい』と言われた」(ルカ7:13)イエスさまの深い同情は、奇跡をおこなわれる力の源でありました。愛が力を生み出すのです。イエスさまは、ひとり息子を生き返らせるという決心をされてその母に言われました「泣かないでいなさい」。そして、棺に手をかけられ「若者よ、さあ、起きなさい」と言われると、死人が起きあがって物を言い出しました。若者は生き返ったのです。母親の驚きと喜びは爆発しました。暗闇の中にいた彼女は目の前で起こった奇跡を見て、どんなに喜んだことでしょうか。イエスさまが死人を生き返らせて下さったという奇跡は他にもあります。会堂司ヤイロの娘のよみがえり、ベタニヤ村のラザロのよみがえりです。よみがえりの日にイエスさまは、私たちひとりびとりに語りかけて、言われます「さあ、目をさましなさい」たくさんの方々が、天にお召されになりました。終わりの日には皆さんがよみがえり、永遠の命を与えられて天国にはいることができます。私たちもその中に加えていただけるのです